アクセス解析を見るのは、ちょっと楽しい。 数字が増えてると「書いてよかったな」と思えるし、下がってると「次はどうしよう」と考える。

アクセス解析のグラフが伸びているのを見て喜んでいる様子
図1:数字が増えてると、それだけで嬉しい

先日、そのグラフを見ながら「次はどの記事を直そうかな」と考えていて——数字をちゃんと突き合わせたら、7割は自分の足跡だったという話です。

その日やろうとしてたこと

やりたかったのは、記事の改善でした。

読まれてる記事と読まれてない記事が分かれば、どこに手を入れるか決められる。そう思ってアクセス解析(Googleアナリティクス/GA4)を開きました。

直近28日で 237セッション(セッション=1回の訪問)。少ないけれど、個人サイトとしては伸びてきている感じがする。

ちょっと補足:「セッション」はここでは訪問の回数

「セッション」は場面によって指すものが変わる言葉です。ここで出てくるのはアクセス解析(GA4)でのセッションで、意味はこうなります。

  • サイトに来てから離れるまでの、ひとまとまりの操作が1セッション
  • 30分なにも操作しないと、そこで自動的に区切られる
  • 同じ人が5回来れば5セッション。人数ではなく「訪問した回数」

つまり「237セッション」は237人ではなく、237回の訪問。ここを取り違えると、このあとの話がぜんぶズレます。

このまま「よく見られてる記事」の順に直していこう——と思ったところで、ふと別の数字が気になりました

数字を並べてみたら

気になったのは、Search Console(Googleが「あなたのサイトが検索結果で何回クリックされたか」を教えてくれる無料ツール)の方の数字です。

同じくらいの期間で、検索からのクリックは——8回

アクセス解析は237セッション、Search Consoleは8クリック。数字が大きく食い違っている
図2:237 と 8。同じサイトの話とは思えない差

237 と 8。

もちろんこの2つは測っているものが違います。片方は「サイトに来た回数」、もう片方は「Google検索の結果からクリックされた回数」。だから一致しなくて当たり前ではある。

それにしても、差が大きすぎる。

「じゃあ、残りはどこから来たんだ?」

ここで初めて、アクセス解析の内訳を開きました。

犯人は自分だった

内訳を見て、すぐ分かりました。

Direct が 173セッション(=173回の訪問)。全体の73%。

Direct というのは「どこから来たか分からないアクセス」のこと。ブックマークから来た人、URLを直接打った人——そして、自分

アクセスの内訳はDirectが173セッションで73%。滞在23秒・1回に7.7ページ表示という、読者ではなく公開後の確認作業の動きだった
図3:7割を占めていたのは、書いた本人の足跡だった

決め手になったのは、その中身です。

  • 平均で 23秒しかいない
  • なのに1回の訪問あたり 7.7ページも表示している

短い時間にページだけたくさん見て、すぐ去る。読んでる人の動きではありません。公開したあとに表示が崩れてないか確認して回っている、自分の動きそのものです。

言われてみれば当たり前で、記事を1本出すたびに、公開されたページを開いて、上から下までスクロールして、図が出てるか確認して、下にある関連記事のリンクも踏んで……を毎回やっている。その全部が「訪問者」として記録されていたわけです。

そもそも、検索から来た人が8人しかいないサイトに、ブックマークから173回も訪ねてくれる人がいるとは考えにくい。

Direct のほとんどが自分だとして引き算すると、外から来てくれた人は多く見ても 1日1回あるかどうか

これが実態でした。

それ以来、自分がやってること

自分のアクセスを除外する設定を入れた

アクセス解析には、特定の場所からのアクセスを数えない設定が用意されています。自宅のネット回線に割り当てられた IPアドレス を登録しておくと、そこからのアクセスは記録されなくなる、という仕組みです。

設定そのものは管理画面から数分で終わります。具体的な手順は公式ヘルプや解説サイトが詳しいので、ここでは踏み込みません。

ただ、実際にやってみて「これは先に知りたかった」と思ったことが2つありました。

⚠️ 除外は、過去に遡らない

いちばん大きいのはこれです。

設定を入れても、それまでに溜まった数字はきれいになりません。「今日から先」だけが正しくなる。

つまり、気づくのが遅れた分だけ、読み返せないデータが増えていく。もっと早く入れていれば、と素直に思いました。

サイトを作ったばかりで「まだアクセスなんて無いし」という段階こそ、入れておく価値があります。数字がゼロに近いうちに設定するのが、いちばん損が少ない。

⚠️ 設定したのに効いてない、がある

もうひとつ。除外の設定には「テスト」と「有効」の状態があって、「テスト」のままだと実際には除外されません。自分の場合、まさにそこで止まっていました。

作っただけで安心せず、ちゃんと「有効」になっているかを最後に確認する。これだけで結果が変わります。

数字を2つ並べて見るようになった

いちばん行動が変わったのはここかもしれません。

今回おかしいと気づけたのは、アクセス解析だけを見ていなかったからでした。片方だけ見ていたら「237セッション!増えてる!」で終わっていた。

アクセス解析の237セッションと検索クリック8回を並べて見比べる。片方だけだと喜んで終わるが、2つ見るとおかしいと気づける
図4:2つ並べると、片方だけでは見えない「ズレ」が見える

種類の違う数字を並べると、片方だけでは気づけないズレが見えてきます。これはアクセス解析に限らず使える見方だなと思いました。

まとめ

ふんわり理解チェック

  • 個人サイトを始めたばかりの時期は、アクセスの多くが「自分」になりがち
  • Direct が異様に多い・滞在時間が短いのにページ表示数だけ多い、は自分の足跡のサイン
  • アクセス解析には自分を除外する設定がある(自宅のIPアドレスを登録する)
  • 除外は過去に遡らないので、始めたばかりの時期に入れるのがいちばん得
  • 種類の違う数字を2つ並べると、片方では気づけないズレが見える

数字が減るのは、正直ちょっとさみしいです。237のほとんどが消えるわけなので。

でも、残った数字が本物なら、そこから始められる。増えたか減ったかを本当の意味で見られるようになったのは、思っていたよりずっと大きい収穫でした。

サイトを作ったばかりの方は、まだ数字が小さいうちに入れておくのがおすすめです🌱

(サイトを公開した直後にやることは サイトを公開したら最初にやること にまとめています。そもそもの作り方は Webサイトを作って公開するまで から)