「光回線って、そもそも何?」「光回線と Wi-Fi って、何が違うの?」「引っ越したら工事って言われた」 毎月払っているのに、何にお金を払っているのかは、意外と知らない言葉です。

今回は、光回線が何なのかを、「家まで何が来ているのか」から見ていきます。最初に知ると少し驚く話から始めます。
光回線ってなに?
光回線は、家まで実際に引かれた細いガラスの線に、光を通してデータを送る仕組み です。

スマホの通信は電波なので、目に見えるものはありません。でも光回線は違います。電柱から家の壁まで、物理的に線が引かれています。電柱がある街なら、見上げると電線と一緒に細い線が家に入っているのが見つかります。あれです(地中を通るパターンもあります)。
その線の中には、髪の毛ほどの細さのガラスの線が入っています。これが「光ファイバー」です。中を通るのは電気ではなく光で、光を高速で点滅させて、その明滅をデータとして送っています。
「引っ越したら工事が要る」と言われるのは、このためです。引っ越し先の家に光の線が来ていなければ、電柱から引き込む工事が要ります。すでに線が来ている建物なら、工事なしで済むこともあります。ここまでは戸建ての例で、集合住宅では、建物の入口まで光が来て、そこから各部屋に配る形もあります。
ちょっと雑学:海の底にも同じ線がある
家まで来ているガラスの線は、街の中だけで終わっていません。海の底にも同じ光ファイバーの線が敷かれていて、海外とのやり取りのほとんどは、この海底の線を通っています。海外のサーバーとデータをやり取りするとき、そのデータは衛星ではなく、海の底の線を光で走っています。
なぜ速くて安定するのか

電気の信号には、弱点が2つあります。遠くまで送ると弱ること、そして周りの電気製品や雷などの影響で乱れることです。昔の電話線を使ったネットでは、電話局から遠い家ほど遅くなる、という話がありました。
光の信号は、この2つに強いです。
- 遠くまで送っても、弱りにくい。だから、離れた場所でも速さが落ちにくい
- 周りの電気の影響を受けない。だから、信号が乱れにくく、安定する
つまり、光回線の「速い」と「安定する」は、主に、電気ではなく光で送っている、という同じ理由から出ています。一度にたくさんのデータを運べる(通信容量が大きい)のも、この線の得意なことです。ただし、実際の速さは混雑や家の中の機器にも左右されます。
ちょっと雑学:光回線の前は、電話線だった
光回線の前は、電話線(銅の線)に電気の信号を流してインターネットにつないでいました。光回線は、その線をガラスの線に、信号を光に変えたものです。
家の中でどうつながっているか
ここが、この記事でいちばん大事なところです。

壁の「光コンセント」から入った光の線は、まず「光を電気に戻す箱」(ONU)につながります。スマホやパソコンは光をそのまま読めないので、ここで電気の信号に変えます。
電気の信号になったデータは、次にルーターへ渡されます。ONU とルーターが別々の機器なら LAN ケーブルでつなぎますが、1つの箱にまとまっていることもあります。ルーターは、受け取ったデータを家の中の機器に Wi-Fi や有線で配ります(ルーターの役割は ルーターってなに?)。
ここで、「光回線と Wi-Fi は何が違うの?」の答えが出ます。外から家の中へ、順番に並べるとこうです。
- 光回線 … 家の外のインターネットから、家の壁まで届く道
- Wi-Fi … 壁まで届いたものを、家の中で電波にして配る手段
「Wi-Fi を契約する」と言うことがありますが、契約しているのは光回線などの「外からの道」のほうです。
生活のどこで効いているか

家で動画を見る、ビデオ会議をする、家族が同時にスマホを使う。こうした場面で、光回線は毎日働いています。
光回線の家で、スマホの「ギガ」が減らないのも、このためです。家の Wi-Fi につながっているとき、通信は電波塔ではなく光の線を通っているので、スマホの通信量は使われません(通信量の話は ギガってなに?)。
逆に、停電のときは光回線が使えなくなります。光を電気に戻す箱もルーターも、電気で動いているからです。そのときは、スマホのモバイル通信が頼りになります。
「最大 1Gbps」は上限の数字

光回線の広告に「最大 1Gbps」などと書いてあります。これは、いちばん条件がよいときに出る理論上の上限で、いつもこの速さが出るわけではありません。
実際の速さは、時間帯の混雑や、家の中のルーターや機器の性能で変わります。夜に遅くなる理由や、どこが原因かの見分け方は、ネットが遅い、悪いのは誰? で扱っています。
まとめ

ふんわり理解チェック
- 光回線=家まで実際に引かれたガラスの線に、光を通してデータを送る仕組み
- 速くて安定するのは、主に、電気ではなく光で送るから。遠くまで弱りにくく、周りの影響を受けない
- 壁 → 光を電気に戻す箱 → ルーター → Wi-Fi の順で、家の中に届く
- 光回線は外からの道、Wi-Fi は家の中に配る手段。契約しているのは外からの道のほう
- 引っ越しで工事が要るのは、線を家まで引く必要があるから
光回線が何かを知っておくと、「外からの道の話なのか、家の中の Wi-Fi の話なのか」を分けて考えられるので、ネットの契約や不調の案内を落ち着いて読めます 🌱
(家の中の箱とルーターの話は ルーターってなに?、Wi-Fi とモバイル通信の違いは Wi-Fi とモバイル通信、遅いときの見分け方は ネットが遅い、悪いのは誰? をどうぞ)